悪質なゴミ・不用品の回収業者を簡単に見分ける方法3選
不用品やごみの回収を依頼したいときに、ゴミの回収業者を探すかと思いますが、どの業者がいいのか迷いますよね。
中には、不法投棄をしたり、高額な費用を請求してくる悪質な業者もいますので、業者選びには慎重になる気持ちもわかります。
実は、埼玉県のHP『廃棄物(不用品)回収業者について』でも、この不用品回収業者の高額請求などのトラブルが増えていると警鐘を鳴らしています。
消費者センターでも、詐欺まがいの不用品回収業者の被害件数などが増加していると公表しています。
このページでは、皆様が悪質な不用品回収業者の被害にあわないように、悪質なゴミ回収業者を簡単に見分ける3つの方法をお伝えしていきます。
どの業者を選ぶにせよ、悪質なゴミ回収業者さえ選ばなければ、料金に多少の差はあれど、大きな被害にはならないはずです。
目次
1.さいたま市から認可を受けていない業者には依頼しない
ゴミの種類によって、さいたま市から認定されているゴミ回収業者がいます。
その業者は多くの場合、歴史が長く、違反をせずに営業をしている会社が認定をされている傾向にあります。
したがって、さいたま市から認定を受けている業者を選ぶことで、不法投棄や高額な費用の請求などの被害を受けるリスクを減らすことができます。
環境省でも無許可の不用品回収業者を利用しないよう呼び掛けています。
環境省HP:無許可回収業者を利用しないでください!
一般廃棄物収集運搬許可業者
一般廃棄物収集運搬許可業者は以下のゴミの回収をさいたま市から任されています。
- 事務所・店舗・工場などから事業活動によって排出される一般廃棄物
- 家庭から引越しなどで一時的に多量に排出されるごみ
- 家庭から排出される家電リサイクル法指定品目(冷蔵庫・冷凍庫、エアコン、テレビ、洗濯機・衣類乾燥機)
不用品回収などでは、ウェブ広告などでも様々な不用品回収会社が宣伝をしていますが、その運営会社を調べてみると、この『一般廃棄物収集運搬許可業者』ではないケースが多く存在します。
古物商などの資格を所持しているリサイクル品の買取業者が、不用品を買取って、結果として不用品を回収するという業務を行っています。
この不用品の買取自体に問題はありませんが、実際には買取ではなく不用品を収集運搬することで収益を上げている業者も存在します。
このような業者には悪質な会社もあり、不法投棄などを行っている場合もあります。
また、広告では安さを売りにしてお客様から問い合わせをもらい、訪問してから高額な費用を請求するという業者までいる場合があります。
一方で、さいたま市から認可を受けている一般廃棄物収集運搬許可業者では、さいたま市から仕事を請け負っているという面があるため、信用を損なうようなことをしてしまえば、一般廃棄物収集運搬許可業者として認可されなくなってしまうリスクがあるため、不法投棄や広告内容とは異なる高額請求などはしないはずです。
したがって、もし不用品などの回収を依頼するのであれば、『一般廃棄物収集運搬許可業者名簿』でさいたま市から認可を受けている業者かどうかを確認しておくことが重要です。
産業廃棄物収集運搬業者
産業廃棄物は産業廃棄物収集運搬許可業者へ回収を依頼します。
これもさいたま市から許可を得ている業者しか収集運搬をすることはできません。
さいたま市の事業から出るゴミ(産業廃棄物)は20種類に分類
- 燃えがら
- 汚泥
- 廃油
- 廃酸
- 廃アルカリ
- 廃プラスチック類
- ゴムくず
- 金属くず
- ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず
- 鉱さい
- がれき類
- ばいじん
- 紙くず
- *木くず
- *繊維くず
- *動植物性残さ
- *動物系固形不要物
- *動物のふん尿
- *動物の死体
- *以上の産業廃棄物を処分するために処理したもので、上記の産業廃棄物に該当しないもの
*14~20番は業種指定条件があります。指定業種以外は一般廃棄物扱いです。
産業廃棄物の回収を依頼するのであれば、『産業廃棄物処理業者情報検索システム』でさいたま市から認可を受けている業者かどうかを確認しておくことが重要です。
この他に、特別管理廃棄物という危険な廃棄物の収集運搬を行える『特別管理産業廃棄物収集運搬業許可』という認可があります。
以下のような特別管理廃棄物を処分する場合は、『特別管理産業廃棄物収集運搬業許可』を受けている業者へ依頼をするようにしましょう。
特別管理産業廃棄物の一覧

【備考】
- これらの廃棄物を処分するために処理したものも政令で定める有害物質の判定基準を超えた場合は特別管理廃棄物の対象
- 平成28年4月1日から廃水銀等が特別管理産業廃棄物に指定されました。
- *印:排出元の施設限定あり
産業廃棄物は、排出事業者責任の原則に基づき、事業者がその処理責任を負います。
事業者は、自ら特別管理産業廃棄物処理基準に従って処理を行うか、特別管理産業廃棄物の許可業者に運搬又は処分を委託しなければなりません。
特別管理産業廃棄物の判定基準は こちら です。
2.行政処分を受けている会社には注意をする
さいたま市では、産業廃棄物処理などに関しては一定の水準を満たせていない業者や違法行為を行った業者を公表しています。
行政処分では、一定期間の業務停止が一般的ですので、一定期間後は通常営業していることがほとんどです。
この行政処分を受けて、業務改善を行っている会社がほとんどだと思いますが、やはり中には違法行為あるいは違法すれすれのグレーな営業をしている会社も存在します。
なので、一度行政処分を受けた会社には依頼をしないほうが無難といえます。
行政処分された会社はさいたま市のHP『産業廃棄物処理業者等に対する行政処分』にて公開されていますので、これから依頼をする前に以下の項目を確認しておきましょう。
- 会社名
- 代表者名
- 所在地
- 法人の設立日
『産業廃棄物処理業者等に対する行政処分』に公開されている会社ではないか、同じ代表者ではないか、同じ所在地ではないかを確認してみましょう。
また、ここで行政処分を受けた後に別法人で営業をしている可能性もあります。代表者も所在地も変えている可能性もありますので、その業者の設立年月日を確認してみましょう。
創業からの年数は会社の信用性と大きく関わってきますので、一度確認することをおすすめします。
3.高額買取・異様に安い料金を前面にPRする不用品買取業者は疑う
よく聞く高額請求の被害は『広告では安いと書いてあったが、別名目で多くの金額を請求されてしまった』というケースです。
高額買取の場合は、広告では高額買取の事例などを記載していますが、私たちがその広告をみると、そのほとんどが「こんなに高額で買い取れるはずがないのにな。」という内容です。
高額買取・安い収集運搬料金の2ケースで注意点を記載します。
高額買取
高額買取を広告で宣伝している業者の注意点
- 実際の見積もりでは高額での買取はしない
- 高額買取はしても、不用品の収集運搬料金で高額請求されてしまう
- 見積もりのつもりが、強制的にトラックで荷物を勝手に運ばれてしまう
安い収集運搬料金
異様に安い不用品回収費用を広告で宣伝している業者の注意点
- 実際の見積もりでは、高額な金額を請求される
- 不用品の収集運搬料金は実際に安いが、買取はしてくれない
- 見積もりのつもりが、強制的にトラックで荷物を勝手に運ばれて、あとから高額な料金を請求されてしまう
- 実際に安い金額で不用品を処分してもらえたが、違法投棄をされてしまう
普通で考えればあり得ないようなことですが、このような被害が実際に発生しています。
まとめ
ここまでで、悪質な不用品回収業者の見分け方を3つに分けてご紹介しました。
悪質な業者による被害は増えていますので、ネットの広告などで異様に「安く処分します」「不用品を高額買取します」というような文言を見かけた場合には、是非このページの情報を参考にしていただき、悪質な業者かどうかを見分けてもらえれば幸いです。